旅行と食べることが大好きなので、よくご当地のものや珍しい食べものがあったら食べています。
この間は海の近くの町まで旅行したんですが、ものすっごく大きな魚市場があったり海のものを食事できるところがあって、海鮮を満喫してました(*´ω`*)
今日はナマコの話なんですが、ナマコって磯の辺りでわりと見かけますよねー。
大きなナマコを見て気持ち悪びっくりしたことありますΣ(゜o゜) なんの種類かは分からないけど、30cmはあったと思う。。
で、興味本位で、食用になっているナマコをこの前の旅行で食べたわけです。
ちょっと勇気がいりましたが、食べてみるとなんてことはない!…というお味でした。
ナマコの味や、食用にしている種類、ナマコの毒や栄養、ナマコのびっくりする生態などについて、ナマコについての気になることを分かりやすくまとめていきたいと思います(^^)
※ナマコのことを気持ち悪いだのなんだの言いますが、主はナマコが嫌いなわけじゃないです。可愛いです。
ナマコは沢山いるのに食用ナマコの種類はたったの…
日本で食用にされているナマコの種類は、1種類だけです。
その種類は、「マナマコ」!
ナマコは世界で1500種類、日本でも180種類以上も生息していることが分かっているのに、たったの1種類しか食用にされていないなんてびっくりでした。
流通している食用のナマコは、普通すべてマナマコという種類ですね。
どうしてマナマコだけが食べられているかというと、マナマコは日本で一番ポピュラーな種類のナマコだから。
北海道~九州まで幅広く生息しています。
他にも毒がなくて食用にできそうな種類はキンコ科の種類がいますが、これは北海道~東北地方にしか住んでいない寒いところにだけ住むナマコです。
その他、クロナマコ、オキナマコなども食用にしようと思えばできます。
食用マナマコの中でもさらに3種類に分けられて売られる
食用にされるただ1種類のマナマコですが、さらにここから、流通上では3種類に分けられています。
それは、赤ナマコ、青ナマコ、黒ナマコの3種類!
決してそういう種類のナマコではなく、あくまでも流通名ですね。(クロナマコという種類のナマコは別にいるから紛らわしいんですが…)
何が違うかというと、その名の通り色が違います。
(ちょっと気持ち悪い!笑)
ナマコのおなか側の色が違うので、こんなふうに失礼して、裏っ返させてもらうと分かりますね。
色の他に味も違いまして、青→赤→黒の順番に美味しく、高くなっていきますが、大半の食用ナマコの種類が赤ナマコです。市場に売ってるのを見ても、確かに赤っぱい色のが多いです。
わたしは「なんで色が違うの?」と気になるので調べたんですけど(笑)どうやら赤ナマコは岩場、青ナマコは砂地に生息しているという違いから色が違ってくるそうです。黒は、赤がもっと黒くなったやつ。
毒のある食べてはいけないナマコの種類
ナマコは平気で食用にされてますが、実は毒をもつ種類が多くいるんです!
その中でも、日本で普通に見られる種類のニセクロナマコなどは有名で、強い毒をもつ種類として知られています。
紀伊半島以南に住む、わりと温かいところに住む種類のナマコです。
魚を絶命させちゃうくらいの強い毒ですので、むやみに触ったり食用にしたりしないように(・д・´)!
まぁ、ナマコの体内に毒があるので、触るくらいは毒には侵されませんが…。ナマコを切ったりすると、じわっと毒が出てきます。
ニセクロナマコの持つ毒はホロチュリンという毒で、かなり強い種類の毒です。
ニセクロナマコ以外にも毒性は弱まれど、毒をもっているナマコはたくさんいますので、判断できない場合は食用にするのはやめましょうね。
次は、食用ナマコは一体ナマコのどこの部分を食べているんだ??という話です!
食用ナマコの食べる箇所は身(筋肉)と内臓
食用ナマコ、と言っても、ナマコのどこの部分を食べているんでしょうか?
元があれですから、どこを食べようが今さらグロテスクな感じはしないしどこでも来い!って感じですね(^o^)←?
食用ナマコの食べている部分
食用ナマコの食べている部分は、身の部分(つまり筋肉)と内臓です。
ナマコのぶよぶよの体で筋肉というのも変な感じですが、ナマコでも魚でも身は全体的に筋肉です。
ナマコの筋肉を食べるのは分かりますが、内臓も食用にするとは…、イカの塩辛みたいなノリですかね??
ナマコって捨てるところがないのでしょうか?
食用ナマコの筋肉と内臓のさばき方
ナマコを食用にするためには、普通に包丁でさばいで切っていきます。
生きているナマコを磯じゃなくても水族館とかで触る機会もよくあるかと思いますが、すっごく柔らかいですよね。でも、切ってみると案外さくっと切りやすいそうです(笑)不思議ですよね!
食用のナマコを洗って、両端(口の部分と肛門の部分)が硬いので切り落として、切り開いて内臓を取り、白い粘膜を取って、薄切りにしていくだけです。
こちらの動画が丁寧で参考になりますよ(*´ω`*)
分かりやすい動画をありがとうございます!ナマコを本当に切りやすそうに切っていらっしゃる(笑)
内臓は、筋肉とは別にして調理するとまた違った味が楽しめるんですよね。
次はナマコが本当に美味しいのか、どんな味がするのかをお話しようと思います。
ナマコの味は美味しい?「コリコリ筋肉」と「珍味の内臓」!
ナマコの旬は初冬です。
でも買おうと思っても、食用ナマコって売られているのを見ても高いですよね。
あんなに磯に何となく転がってそうなイメージなのに…、食用ナマコって、「珍しいもの」なんです。
せっかくナマコを頂くなら、味よりも何よりもまず珍しいという「ありがたみ」を噛みしめましょう!
…いや、食用ナマコの味が不味いと言ってるわけではないんですよ!?
食用ナマコの筋肉(身)は味より食感を楽しむ
ナマコの身、つまり筋肉部分の味は、美味しいというか…、なんというか味がありません。
味も匂いもあまりなく、強いて言えば磯の香りがする感じでしょうか。
とりあえず、ナマコは他の人もそう言ってましたが、おそらく味よりも「食感を楽しむもの」だと思います!
食用ナマコは歯ごたえがあってコリコリしていて、あの柔らかそうな見た目からは全く想像もできない食感です。
…ようは硬いです。
なんだろう…、硬いイカ?噛み切れないタコ?いや貝??
貝が近いかもしれません。見た目も似てるし…(?)って、ナマコは軟体動物の仲間の種類じゃないですけどね^^;
食用ナマコの味は、ナマコの味というよりは味付けの三杯酢の味だと思ってもらって良いと思います(笑)
ナマコの内臓は「このわた」と呼ばれる珍味!
食用ナマコの筋肉部分も珍味と言われますが、内臓はもっと正真正銘の珍味です!
食用ナマコの内臓(腸)を塩辛にした「このわた」は、ウニやからすみと並んで日本の三大珍味と言われているそうです…、ナマコすごい(笑)
このわたの味は、聞いた話によると…、まず塩辛なのでしょっぱい味で、でも甘みもあって、風味や旨味がちゃんとあるそうです。筋肉部分よりはよっぽどナマコの味があると。
なんでもナマコの内臓には、旨味成分のグルタミン酸が豊富なんだとか。
わたしがこのわたを食べなかった理由なんですが、わたしは内臓系の種類の食べ物がだめだから(ウニもだめです)。
「ウニだめなら美味しくないよー!」
と言われたので、わたしは見るだけにしました(苦笑)ウニもあれ、卵巣ですし…。
そうそう、ナマコも内臓系は腸だけでなく、卵巣も食用にされます。「このこ」と言ってこれも珍味ですね。
ということで食用ナマコの味を紹介してきましたが、珍味としてだけじゃなくて中国などでは「薬効」もあるとされているんです!
ナマコは体の90%以上が水分なんですが…、本当だと思いますか??
食用ナマコの栄養効果はすごい!!って本当?
ナマコの栄養効果がすごい!!!
…って、言われることがよくあります。
本当に古来(元代の時代)から、ナマコは漢方薬などに利用されていたんです。今もなお。
でも…彼ら、体の90%以上が水分ですよ(笑)目立った栄養素も特にありません…(・_・;)
唯一栄養素的な面から見て特徴があるとすれば、コラーゲンが多いので皮膚や骨の老化防止に効果があるといったことでしょうか。
漢方薬としては、滋養強壮に効果があるとされています。あの漢方薬の世界で効果が高いので有名な朝鮮人参と似た、「サポニン」という成分を持つんですって。
ナマコはサポニンの一種、「ホロチュリン」という物質をもつので、これが水虫などに効果があるんだとか…、って、このホロチュリンって前にもどこかで出てきませんでしたかΣ(゜д゜;)!?
ナマコの栄養効果はあの毒物質のおかげ!
そう、ホロチュリンは毒の一種と考えられる種類の物質。
ナマコの毒の話で出てきた、魚を絶命させてしまうあの毒です^^;
だけど心配は無用で、毒性は漢方薬にするための処理、加熱や乾燥といった手順で消えてしまいます。
日本での食用ナマコは無毒のマナマコという種類でしたが、中国の漢方用は違う種類のナマコということになりますね。
おまけ:ナマコのとっておきのワザ・生態を2種類紹介!
ナマコは見た感じの通り、とっても足が遅いですね。
うねうねと短い脚でイモムシのように動くので、無理もないです。
ポケモンのナマコブシも、とってもかなり物凄くすばやさが遅いですね。
弱そうなナマコがどうやって身を守って今まで生きてきたか、ナマコのワザと言えるすごい生態を2種類紹介します!
ナマコの凄い生態①キュビエ器官
これはとっても有名な生態です!
ナマコを触ると、種類によっては白いネバネバした糸を出してきて、それがなかなか取れずにとんでもないことになります。
これが、キュビエ器官。
ナマコブシもこれを出します(特性:とびだすなかみ)。ポケリフレではキュビエ器官でブイサインをしたりと、とってもキュートです。
ナマコの凄い生態②自切
ナマコは危なくなると、自らを切る…つまり自切をして命からがら逃げることがあります。
ナマコブシも、じこさいせいを覚えます。さすがわたしの押しポケモンです。
日本で食用にされる種類、マナマコはキュビエ器官を持たないし、毒も持ちません。ナマコブシはどくどくも使えますから、マナマコとは別の種類をモチーフにしていると言って良いでしょう。
ナマコの生態の紹介なのか、ナマコブシの生態の紹介なのか分からなくなってきた所で終わりにしましょう^^
「ナマコの食用と毒のある種類!身と内臓の味は?ほぼ水だが栄養効果が凄いって…?」まとめ
ナマコならなんでも食べられるわけではなくて、むしろ日本ではただ1種類のマナマコというナマコが食用に流通していることが分かりましたね。
毒がある種類もいますから、自分で軽い気持ちで獲って食べたりしないようにしましょう^^
味については美味しいという人ももちろんいますので、気になったらぜひ試してみてはいかがでしょうか!知見が広がると思います♪
参考文献:Q&A 食べる魚の全疑問 2003.4.20 高橋素子 著
食材魚介大百科 1999.12.20 発行者 下中直人